マドリッド制度(Madrid Protocol)

マドリッド制度(Madrid Protocol)

概要

フィリピンは、マドリッド協定議定書(Madrid Protocol)の加盟国です。マドリッド制度を利用することにより、商標権者は、一件の国際出願によって複数の加盟国における商標保護を求めることができます。

この制度は、海外で商標保護を求めるフィリピンの出願人だけでなく、フィリピンで商標保護を求める外国の出願人も利用することができます。

メリットと留意点

  • 一元管理: マドリッド制度の大きなメリットの一つは、複数国における商標出願及び登録を一元的に管理できることです。
  • 各国ごとに異なる審査基準: 一方で、商標の審査基準は国ごとに異なるため、拒絶理由が通知された場合には、指定国ごとに個別に対応する必要があります。
  • 基礎出願・基礎登録への依存: また、国際登録は一定期間、基礎出願又は基礎登録に依存します。
  • DAU制度の適用: マドリッド制度を利用してフィリピンを指定した商標についても、フィリピンの使用宣誓書(Declaration of Actual Use:DAU)の提出義務が適用されます。

実務上のポイント フィリピンのみで商標保護を希望する場合には、マドリッド制度ではなく、フィリピンへの直接出願の方が適している場合があります。

フィリピンの出願人向け

フィリピンの商標出願又は商標登録を基礎として、世界知的所有権機関(WIPO)を通じた国際出願を行うことにより、複数のマドリッド加盟国へ商標保護を拡張することができます。

マドリッド制度には、次のようなメリットがあります。

  • 複数国における商標出願及び登録の一元管理
  • 出願手続及び各種管理手続の簡素化
  • 更新、名義変更、権利移転等の管理が容易

海外展開を予定している企業にとって、マドリッド制度は、複数国で効率的かつ費用対効果の高い商標保護を実現する有効な制度です。

外国の出願人向け

外国の出願人は、自国の商標出願又は商標登録を基礎として、マドリッド制度を利用してフィリピンを指定することができます。

もっとも、マドリッド制度を通じてフィリピンを指定した場合であっても、登録の可否は、フィリピン知的財産庁(IPOPHL)によって独立して審査されます。

そのため、例えば次のような理由により、暫定拒絶通報(Provisional Refusal)が発行されることがあります。

  • 識別力の欠如
  • 商標が記述的であること
  • 先行商標権との抵触
  • 公序良俗違反
  • その他フィリピン商標法に基づく拒絶理由

このような場合には、フィリピンの代理人を通じて、意見書の提出、補正、ディスクレーマー(権利不要求)の申請その他の適切な対応を行うことができます。適切に対応することにより、多くの暫定拒絶は解消され、商標登録へ進むことが可能です。

TSUBAME IP Philippines のサポート

TSUBAME IP Philippinesでは、海外での商標保護を希望するフィリピンの出願人及びフィリピンを指定する外国の出願人に対し、以下のサービスを提供しています。

  • 出願戦略の立案
  • 暫定拒絶通報への対応
  • ディスクレーマー(権利不要求)に関する助言及び手続
  • 使用宣誓書(DAU)への対応
  • 商標ポートフォリオの管理